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そんな情報共有方法ではプロジェクトが進まない理由 では、

  • コンテキストを共有するために
  • ステークホルダー全員が、同じタイミングに同じ情報を手に入れる

ことの重要性について書きました。

ここでは、そのためのtipsを紹介します。

余計な一言はいらない

メールを転送する際に、一言付け加えて転送する人がいますが、内容がない一言なら不要です。
目的は「同じタイミングに同じ情報を手に入れる」ことです。
その情報に対するあなたの勝手な解釈は、付け足す必要はありません。
付け加える一言を考えたり、そのためにメールをじっくり読む時間があったら、さっさと転送してしまいましょう。

フィルタリングしない

この情報はAさんには送るけど、Bさんには不要、と勝手にフィルタリングする人がいます。
しかし、あなたはフィルタリングを完璧にできるほど賢くないです。
この情報をBさんにも共有しておいたほうがよいときが必ず来ます。
未来が予測できないなら、勝手にフィルタリングせずに、全員に同じ情報を共有しましょう。

いる/いらない、は受け手で判断すればよいのです。
ステークホルダー全員が、同じタイミングに同じ情報を手に入れることが重要です。

未決定事項も共有する

未決定事項も「未決定である」ということを前提に共有します。
経緯も共有することで、決定に至ったコンテキストを共有することができます。
「未決定ですが」という枕詞は、情報共有の伝言ゲームの途中で省略され、あたかも決定事項かのように誤って伝わることが多々あるので、強調することが重要です。

完全に決定されるまで、情報共有を保留する人がいます。
例えば、何重にも引用 “>” されたメールを一通転送して、「こうなったから○○やってね。経緯は下記参照」とかしちゃう人。

情報共有を一気にやっちゃうと、どんな問題が発生するでしょうか。

1. 温度差

確かにそのメールをよく読めば経緯は分かるかもしれませんが、受け取ったほうはどう感じるでしょうか。
「そんな話が進んでいたことは聞いてなかったし、いきなり言われても」と思うでしょう。

最終的に依頼が来ているのですから、依頼された人もステークホルダーのはずです。
しかし、情報が遮断されていた。つまり「当事者度」が一段下がっています。
そういった場合、依頼された人は、積極的にその仕事に取り組むでしょうか。
いわゆる温度差が発生します。

2. 初速に対する期待-現実ギャップ

依頼側は、決定するまでに様々なやりとりを行ったり、考えたりしているわけですから、エンジンは温まっています。
しかし、依頼されたほうはまだ温まっていない。
依頼側が「あとは実行するのみ」「至急だ!」と思っていても、依頼された側は、まだ準備ができていない。 実行に移る前に、これまでの経緯を整理して、登場人物、時間軸といったことを自分の中に構築していかなくてはなりません。
初速に対する期待と現実に、ギャップが発生します。

3. 経緯・理由が正しく伝わらない

上の例のようなメール一気転送による情報共有では、その決定に至った理由が伝え漏れる可能性があります。
別スレッドのメールを転送し忘れたり、口頭で話された内容が抜け落ち、依頼者のコンテキストレベルと依頼されたほうのコンテキストレベルに差が出ます。 そうすると、依頼者の欲しいモノと、依頼されたほうが提供しようとするモノに食い違いが出て、結果的に、双方にとってうれしくない状況になります。

コンテキストを共有する方法

「プロジェクトマネージメントにおいては、サプライズは避けるべき」というのは鉄則です。
ここで言うサプライズとは、メンバーの誕生日パーティーをこっそり計画する、とかではなく、
プロジェクト計画外のことが発生する (ようにステークホルダーに見える) ことです。
上の例では、依頼側にとってはサプライズではなくても、情報を急に受け取った側にとってはサプライズになります。

では、どうすればサプライズをなくせるか。

それは、「ステークホルダー全員が、同じタイミングに同じ情報を手に入れる」ことを意識すればよいのです。

メールは、すぐ転送する。
マネージャー、リーダーのみ参加する会議があるなら、その内容を他のメンバーに、すぐに共有する。
会議の議事録を発行し、会議欠席者にも情報が行くようにする。
そうすれば、コンテキストを共有でき、サプライズは減らせます。

人から質問を受けて、「実は○○」「言ってなかったけど○○」と答えた時点で負け、という意識を持つくらいがちょうどよいです。